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膝疾患の生体力学と治療について

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善紀クリニック

 院長 山地 善紀

 

<診断>

善紀クリニックにおける診察の方法は、最初に患者さんの保険証内容で住所・年齢等を見て社会的状況の背景がいかなるものかを認識する。更に問診表で、症状はいつ頃からか、原因は何か、スポーツは何をしてるかを確認する。この過程で、5 つの病名を仮想して診察を開始する。

 実際に診察が始まると、病歴、視診・触診、そして徒手検査の過程を通して90%診断できるように努める。さらにレントゲンやMRI検査、関節鏡検査で最終的診断に至る。

 

徒手検査は、最初に患者さんを寝かせてマックマレーテストMcMurray testを行う(図1)

図1

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これは、膝を内反外旋して内側半月板、外反内旋して外側半月板が損傷しているかどうかを見分ける検査である。

 

次は、うつ伏せにてアプレーテストApley testの中のグライディングテストgrinding testを行う(図2)

図2

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下腿を圧迫しながら膝に外旋を加えて内側が痛いか、内旋を加えて外側が痛いかで、損傷の部位を診断する。このアプレーテストで痛みの訴えがほぼ伸展に近い時か、90度なのか、深く曲げたときかによって半月板の前方が損傷しているのか、中間部が損傷しているのか、後方が損傷しているのかの部位を想定できる。

 

さらに、内・外側不安定テストで、内側側副靭帯MCL : medial collateral ligament、外側側副靱帯LCL : medial collateral ligamentが切れているかどうかを診察する(図3、図4)

図3

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図4

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これは、片方の手で膝部を、もう一方の手で足首を持ち、外反もしくは内反方向に力を加え内・外側の動揺性を検査する。大切なことは膝屈曲30度と膝伸展位および左右差をそれぞれ比較して初めて診断できる。

 

また、前方引き出しテストanterior drawer testがある(図5)

図5

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これは、よくスポーツ選手に見られる前十字靭帯ACL : anterior cruciate ligamentの損傷の場合で、膝を90度屈曲位にて、下腿を両手で持って前方に引き出して動揺性を見る検査である。健側と患側を比較して診断できる。

一方、後十字靭帯損傷PCL : posterior cruciate ligamentの場合は、後方押し込みテストposterior drawer testが有効で、脛骨を後方に押して動揺性を調べる(図6)

図6

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また前十字靭帯と後十字靭帯の損傷に使われる検査に、ラックマンテストLachman testがある(図7)

図7

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これは、膝約30度屈曲位で、大腿と下腿をそれぞれ片手で保持し、前後に揺すり、動揺性を調べます。これも患側と健側の左右差を診ることが重要である。

 

次に回旋動揺性を確認するジャークテストJerk test(図8)

図8

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これは、片方の手で足首を持ち、もう一方の手で膝を持ち、下腿を内旋をしながら伸展すると、膝でクリックを伴う亜脱臼整復感が確認できる。このテストによって、前十字靭帯機能不全を診断できる。

 

最後にフェアバンクアプリフェージョンテストFairbank  apprehension test(図9)

図9

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これは、膝蓋骨を両手で持ち左右に揺すって、痛みがあるか、クリックがあるか、さらに、いつも訴える痛みが再現できるかどうか、膝蓋骨の緩みがあって亜脱臼する場合、強い不安感を訴える。

この検査で膝蓋軟骨の損傷や棚障害、膝蓋骨の亜脱臼症候群を診断できる。

 

 

以上の徒手検査を実施した後、レントゲン撮影を行う(図10)

図10

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この図10は、9歳児の膝の正面像、側面像である。私が重要視しているのは、15歳以下の場合は両側のレントゲンを撮ることである。この左右差からしばしば損傷が明らかになる。また外力を加えてレントゲン上で動揺性を診るストレス撮影検査もある。

 

さらに最終的な確定診断のためにMRI検査をしている(図11)

図11

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MRI検査では、内側半月板・外側半月板・前十字靭帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側側副靭帯・骨の成長線や形態などを画面上で確認でき、ほぼ99%近い診断が可能である。

 

<治療>

まず膝の治療では、軟性サポーター、軸付き膝装具、楔状形足底装具などの装具療法やテーピング療法がある。特にテーピングはスポーツ選手に愛用されている。

図12は膝の前十字靭帯損傷の症例に対する私のテーピング方法です。

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さらに手術を必要としたり、最終5%の診断がつかない場合、関節鏡検査を実施する。これは、腰椎麻酔や全身麻酔のもとで、膝の中にカメラを挿入してモニターで観察する(図13)

図13

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 必要があれば鏡視下もしくは開創下に手術を行う(図14)

 

図14

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<膝の解剖と生体力学>

最初に、膝の解剖について述べる。

図15

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膝の関節は大腿骨、脛骨・腓骨・膝蓋骨この4つの骨で形成され、これらを支えているのが、前十字靭帯・後十字靭帯・内側側副靭帯・外側側副靭帯の4つの靭帯である(図15)

 

図16

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前十字靭帯は、脛骨の前方から大腿骨の後方に付いている。約小指ほどの太さの靭帯です。それと反対に、後十字靭帯は、反対直角方向、前十字靭帯と反対の方向に付いており、これも小指よりもやや太い靭帯である(図16)

 

膝の前面に膝蓋骨があり、いろいろな筋肉が付着している。特に大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の4つの筋肉があり、外側には腸脛靭帯という靭帯、内側中央には鷲足とか膝蓋骨を支える膝蓋靭帯がある(図17)

図17

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生体力学的に下肢の静的アライメントと機能軸の通過位置が重要である。立位でレントゲンを撮った時、股関節から足関節を結ぶ機能軸の膝荷重線をMikulicz Lineといい、正常では約59±2%です。内側型変形性膝関節症では、内側が磨耗するためO脚変形に移行して、この荷重線が、100%、120%と次第に内側へ移動する。

 

図18

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大腿骨軸と下腿骨軸を結んで出来た角が、大腿骨脛骨角FTA:femoro-tibial angleで、正常な膝の角度は平均176±1°である。

 

膝の関節軟骨面の解剖をみると、大腿骨顆部は外側と内側に、膝蓋骨も3面の関節面に分かれており、その接触面は2mm〜4mmの硝子様軟骨に覆われている(図19)

図19

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関節軟骨面にかかる動的圧縮力は、平地歩行で体重の約3倍の圧縮力がかかり、同時に、前十字靭帯には約10s、後十字靭帯には約30sの剪断力が加わる。また階段の昇降や坂道では、約4倍の圧縮力が接触軟骨面にかかる。そして、前十字靭帯には約45s、後十字靭帯には約130sの剪断力が加わるといわれる。

図20

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この図20は内側と外側半月板の解剖で、それを繋いでいるのが横靭帯、後方にはハンフリーHumphry靭帯やリスベルクWrisberg靭帯で外側半月板を引っ張り固定している。更に、内側の後方には、半膜様筋腱という太い筋腱が骨と半月板に付着し内側半月板を固定している。

 

また膝を屈伸した際、半月板が共に移動する。半月板は、静止しているものでなく、伸展時には前方に移動し、屈曲すると後方に移動する。特に、外側の場合は約12.8o、内側でも約7o前後に動く(図21)

図21 

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一方半月板を切除した場合、接触圧の増加が起きる(図22)

例えば、切除前だと接触面が、広い面で接触している。半月板があるおかげで、うまく圧力が分散されている。ところが、半月板を切除すると、接触しない面が拡大し力の集中化が起こって、狭い範囲で約8MN/uの集中力が加わる。これは正常約4 MN/uの約2倍の圧迫力である。軟骨がだんだん磨耗し損傷すると次第に変形性膝関節症という病気に進行していく。

 

8MN/u、図22

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<膝の回旋運動>

一般に膝関節運動の主体は、屈伸に伴う回旋の連合運動であると言われている。私が、昭和494月徳島大学の整形外科に入局して1年目に出合った先生が、5年先輩の栗若先生(図23)で、この先生が、「一緒に膝をやろうか」ということで、私は、卒業してすぐ膝の研究に入りました。その時に始めたのが、レントゲン像からの膝関節運動の解析です。

 

図23 

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膝屈伸運動は、屈曲90°から屈曲50°までは、脛骨に対して大腿骨は「スライディング(すべり)運動」を行います。そして屈曲50°から屈曲30°でのやや伸展した状態では「ローリング(転がり)運動」が加わってきます。更に、屈曲30°から最終伸展時には、内側はすべり運動、外側は転がり運動が中心となり、伸展に際し固定された脛骨に対し大腿骨が内旋する。これが、最終伸展時に見られるスクリューホーム運動で私の研究テーマです(図24)。

図24

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すなわち、膝疾患でみられる最終伸展時の内旋運動の乱れをどう改善して治療に結びつけるかが一生の仕事になった。約20年間、膝のレントゲンを撮り続け、これまでに100回以上の学会発表を行ってきた。研究の方法はまず足首から下腿を装具で固定して立位で膝の連続側面撮影を行う。膝90度屈曲位から最大伸展まで6枚から8枚のレントゲン像が撮影する(図25)

図25 

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レントゲン像より回旋角度の計測を1枚ずつ実施した。(図26)

図26

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膝の屈曲角度θ、それに脛骨の幅の距離A、更に大腿骨の内側顆と外側顆の距離の間がDで、この距離を測り回旋角度を出す。レントゲン上、この距離が1o動くと1°、1p動くと10°の回旋があるという計算になる。それを90°屈曲位の回旋角度を0として、それぞれの屈曲角度で何度内旋しているかを決定する。

 

図27

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正常は、屈曲90度から最大伸展までに、約17.74度の内旋運動を示す。すなわち大腿骨は脛骨に対しカーブを描いて内旋し、屈曲30度付近より最終伸展時に急激な内旋すなわちスクリューホーム運動が行われていた。

図28

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図28は、内側型変形性膝関節症です。加齢を基盤とした骨・関節軟骨の退行性変性で大腿骨と脛骨の軟骨が磨耗してくる病気であり、関節裂隙が狭くなる。最初に始めた研究の対象が、変形性膝関節症である。これをレントゲン上で分類すると、grade1から4に分類できる。grade1は、軽い骨棘とか骨硬化像があり、grade2は関節の間隙が狭くなった状態、grade3は関節の間隙がほとんどなくなった状態、更にgrade4になると、骨まで削られてO脚に内反変形した状態、この4段階になる。図29は1975年からのデータで(栗若・山地)、grade1のように変形の軽いものでは正常に近いパターンですが、次第に変形の進行と共に内旋角度のラインが下がってくる。そして、grade34になると伸展位に近いところで、内旋運動でなく反対の外旋運動、逆スクリューホーム運動が起きる。

図29

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すなわち、変形性膝関節症内側型の運動形態の変化として、屈曲50度ぐらいから転がり運動がより強くなり、30度からは、正常とは逆に内側はローリング(転がり)運動、外側はスライディング(すべり)運動に傾き伸展につれて脛骨に対して大腿骨が内旋でなく、外旋する逆スクリューホーム運動が発生する。この異常運動を、いかに改善するか変形膝関節症の治療の基本方針としてきた。

治療法の一つとして、一般的に愛用されているのが外側ウエッジの足底板です。足底板を着用すると、grade23ぐらいまでの症例は、この異常な回旋運動が多少改善される。またヒアルロンサンの関節注入はgrade2まで、軸付き装具の着用の場合grade3までの症例で改善が認められた。

さらに半月板切除術の回旋運動は、grade2までの運動パターンであれば、半月板を切除することでより改善される。荷重線を外側に移動する高位脛骨骨切り術は、grade23の症例に実施したが、荷重線の移動によって、正常な回旋運動にやや近づく。一方、grade34の変形の強い症例に対しは人工関節置換術を実施している。現在採用されている人工膝関節はscrew-home movement(スクリューホーム運動)を考慮に入れて作られている。

私の変形性膝関節症内側型の治療はgrade1,2に対しては半月板切除術、それから足底板の着用、ヒアルロンサンの注入、grade3には高位脛骨骨切り術、軸付き装具、grade4には人工膝関節置換という順序で実施している。現在は、高位脛骨骨切り術は、患者への負担が大きい事から余り行われない傾向にあり、MRI検査所見を参考に人工膝関節置換術を適応する方向にある。

図30

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膝の症状で、膝崩れ現象というのがある。例えば、患者さんに対して、医者が足を固定して、患者さんに外回し動作をさせると膝が「ガクッ」となるかどうか、これがgiving way(膝崩れ現象)である。(図31)

 

図31

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私の研究が、変形性膝関節症から次にステップに移った要因のひとつが、半月板損傷や靭帯損傷にみられる膝崩れ現象である。これを解析し、この病態を治すことによって膝の痛みは取れるのではないかと考えた。膝崩れ現象の原因には、静的機構と動的機構の破綻とがある(図32)。すなわち、内側不安定性、前方不安定性、回旋不安定性、大腿四頭筋の萎縮、これらの静的機構の破綻で膝崩れ現象が起きる。しかしながら、最も関連するのが動的機構の回旋運動rotatory  movementで、最終伸展時のスクリューホーム運動ができないと膝崩れ現象が著明に出現する。次の研究が膝蓋骨の動きで、膝蓋骨が縦軸に回転したり、上下にどう動くかを解析した。これら異常運動でも膝崩れ現象が発症する。

図32

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半月板損傷は膝関節に加重がかかった状態で屈曲と回旋運動が加わった時に生じる(図33)。回旋運動は、外側半月板がもともと大きい断裂のない円板状の場合、内旋角度は正常膝より大きい約26度を示した(図34)

図33

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図34

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他の外側半月板とか内側半月板の損傷は、内旋角度がやや低下する傾向にある。しかし、全体的には正常に近い内旋パターンがみられ、変形性膝関節症のような外旋運動は起きていない。すなわち、半月板損傷における運動形態の変化は、円板状半月板の場合、外側のrolling(転がり)運動が増加することによってより内旋が強くなり、外側半月板損傷とか内側半月板損傷の場合には、外側のrolling運動が減少したり、内側のrolling運動が増加することによって、内旋運動の減少が起きてくる。

 

半月板損傷の場合、切除術という手術がある。半月板切除術の適応は、膝の痛みや水腫が三ヶ月以上続く、屈伸のときに引っ掛かりがある、伸展拘縮がなく変形が軽度である、夜間の痛みが強くない、精神的な心身障害がない場合である。手術により何%回復するという説明に患者自身が理解できるかどうか十分に検討した上で、半月板切除術を実施する。

術後の後療法rehabilitationは、術後から膝装具を着用し歩行し、5日後退院、1ヵ月後ジョギング開始、3ヶ月後元のスポーツに復帰するのを目標にしている。

図35 

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半月板切除後の内旋角度は、正常膝の17.74度に比較し内側10度、外側11度、円板状12度と内旋角度が低下する(図35)。つまり半月板を切除しても、正常な膝の運動には、完全に戻らない。それを踏まえ半月板切除は、できるだけ部分切除にとどめるということ、伸展制限や内反変形の強い膝は適応外であること、完全円板状半月板は、できるだけ広く切除するという3点を基本にしている。

次の図36が、前十字靭帯の関節鏡所見で、断裂すると約半年で消失する。また損傷があると脛骨が大腿骨に対し前方に亜脱臼の状態になる。(図37)

図36 

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 図37 

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すなわち歩行時、方向転換の時や階段を降りる時に、「ガクッ」とするgiving way現象(膝崩れ現象)が頻回に起きる。図38が前十字靭帯を損傷した時の回旋パターンです。

図38 

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ところが、屈曲50度より最終伸展にかけて標準偏差値は大きく、伸展途上において内旋と外旋の繰り返し動揺がよく起きる。

図39 

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また、内旋角度は12.87度と低く(図39)、伸展途上において平均2.77度、重症では約10度近くの外旋が起こる。すなわち、前十字靭帯を損傷すると、関節の中心軸となる前十字靭帯の機能不全によって、内旋運動と外旋運動を繰り返す。この異常運動によって、半月板や硝子様関節軟骨が損傷され、膝の変形が進行する。このため前十字靭帯を早期に構築する必要がある。  治療として15歳以下の場合や受傷10日以内の症例には、前十字靭帯を繋ぐ修復縫合術があり、半月板損傷を合併している場合は、半月板を切除もしくは縫合する。さらに前十字靭帯と内側側副靭帯を同時に損傷している新鮮損傷に対しては、同時に修復縫合する。しかしながら、前十字靭帯損傷単独や陳旧例の場合は、再建術が主体である。その適用は、40歳以下の患者でgiving way膝崩れ現象があるというのが最低条件です。

10年前まで実施していた人工靭帯による再建術の回旋運動は、ある程度の回旋角度の改善は得られるが、伸展途上での外旋角度の存在があり、やはり内旋・外旋の動揺性が残存する。また修復術でも、ほぼ正常な回旋運動を示すが、途中で外旋動揺が認められる。(図40)

図40 

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このため20018月からは半腱様筋腱と薄筋の移植腱と人工靭帯を併用した靭帯再建手術を採用し、年間平均50例の再建術を実施している(図41)

図41 

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リハビリテーションrehabilitationは、術後1日目から体重を負荷して、等尺性の筋力増強訓練を開始、7日後から可動域訓練、約3ヵ月後に装具を除去して軽いサポーターに変更。術後半年でジョギング、約1年後には元のスポーツに復帰できる。

前十字靭帯再建術後の回旋運動は、ほぼ正常に近い回旋運動で、偏差値が少なく外旋運動が非常に小さくなっている(図41) 

内旋角度も、16.43度とほぼ正常に近い。更に、伸展途上における外旋運動も0.53度と小さく、伸展途上で動揺性がなくスムーズな内旋運動が行われている。(図39)

そのほか代表的膝の病気は、慢性関節リウマチrheumatoido arthritis。これは滑膜が非常に増殖した状態で軟骨が磨耗する疾患である。また子供に見られる膝の伸展機構の障害に分裂膝蓋骨patella bi(tri)partita、ジャンパー膝、オスグッド・シュラッターOsgood-shlatter病、大腿四頭筋の断裂、膝蓋内側滑膜ヒダ障害(棚障害)plica synovialisといった病気がある。

中でも膝蓋内側滑膜ヒダ障害(棚障害)plica synovialisは、よく見られる病気で3人に1人の割合で存在する滑膜ヒダが厚くなったり裂けたりして、ひざの内側で「クリック」音がしたり引っ掛かりを感じる。この病気の症状は、階段を上がるときに痛く、冷えると痛くなる為温める必要がある。また一般的な骨折の場合に注意することは、レントゲン上で異常がなくてもMRI検査をすると骨折の損傷をよく認めることである。すなわち打撲で1週間以上痛みが続く場合は、骨折を起こしている場合があるので、注意深く経過観察をしていく必要がある。そのほか膝離断性骨軟骨炎osteochondritis dissecans、半月板ガングリオン、半月板切除後の大腿内顆骨壊死、脛骨疲労骨折などが主な膝の病気です。

 

今後さらに膝の生体力学的分析を進め、この研究が関節痛の解消に役立てば幸いである。

 

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